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テレワークのお手本!テレワーク企業の先駆けとその導入事例


日本人口の減少化問題に加え、新型コロナウィルスの感染拡大が現在も世界各地、また日本全体を覆っています。このような背景からソーシャルディスタンシングやステイホームといった言葉と共に新たな働き方が生まれつつあります。その中に『テレワーク』という会社以外を職場とする新たな雇用形態があります。今回は実際にテレワーク制度を導入している企業の実績や事例を紹介します。


テレワーク導入実績企業

ここでは特に厚生労働省より過去に、その取り組みを評価され、実績を積んで表彰された以下3つの企業の取り組みをご紹介します。

  1. サッポロビール株式会社
  2. 株式会社お金の家庭教師
  3. 味の素株式会社

〇テレワーク導入事例 その1

テレワーク宣言応援事業参加企業(平成29~令和元年):サッポロビール株式会社

こちらの会社ではすでに2013年頃から在宅勤務制度という形で在宅からのみ、かつ月4回までのテレワークは認められていました。

1ヵ月前に書類にて報告や事後の成果報告の義務付け等、様々なルール規定が設けられていた為、結局、利用者は育児出産に関する女性が主となり、年間で30名程度だったと言われています。

同社では2016年から働き方を改革するプロジェクトを開始し以下の三つの目標を掲げ、様々な改革に取り組んでいます。


〇生産性向上

〇生活の充実

〇心身の健康


2017年4月より本社を含む各地拠点でテスト稼働を実施、半年間かけて検証を行った結果、テレワーク制度は10種の施策を導入することとなりました。


〇3つの働き方改革事例

①在宅勤務制(テレワーク勤務制に改称):これまで設けていた月の使用回数(最大4回まで)を撤廃し、上限を設けない。(2017年10月23日~開始)

テレワーク事前申請は基本前日まで(やむを得ない場合は当日も可)となり、報告方法も電話、メール、口頭問わず、責任者に伝われば『可』となりました。

在宅に限らず、サテライトオフィスを含む会社外でのオフィス化が進み、場所を選ばない働き方が実現。

この改革により、例えば営業担当者は訪問の合間を使い、カフェから仕事を行ったり、

訪問先よりそのまま直帰する等の時間活用が更に上手くできるようになった。


スーパーフレックス制度を導入:コアタイムを設けず、午前5:00~午後22:00内での労働タイムを認める。(2017年12月1日~開始)

例えば終日在宅ワークの場合、早朝7時~始業、11時~14時までは休憩、そして14時から17時半まで業務を形態を取ることで、お昼休憩の合間に平日の日中にしかできない個人的な私用に時間を割いたり、ゆっくり休憩するといった働き方が可能です。

時間有給制度導入:1時間単位での有休申請が可能。※年間最大40時間=5日分(2017年12月1日~開始)

スーパーフレックス制と時間有休制を上手に組合せることで、今まで以上に時間の使い方の自由度が高まり、働き方に柔軟性が生まれた。



〇テレワーク導入事例 その2

BizMow株式会社(オンライン事務代行サービス『BizMow』を運営)

代表取締役社長:木村仁哉

総従業員数:52名

テレワークの形態:終日在宅勤務、部分在宅勤務、モバイル勤務、サテライトオフィス勤務


※2010年よりテレワークを導入

ここでご紹介している会社では全従業員がテレワーク勤務という形で働いています。全国どこからでも就労できる環境が整っており、特に子育てや介護等でオフィス勤務が難しい女性の方でも就業する機会を得ることが出来ています。

出典:テレワーク総合ポータルサイト (総務省HPより)


カ% テレワークを運用する上でのセキュリティ対策

クラウド型のコラボレーションツール(組織内で円滑にプロジェクトを進行するためにファイルなどの情報共有やチャット機能、スケジュール管理、タスク管理などを備えたシステム)を活用することで、全国に点在している従業員のアカウントを一元管理し、セキュリティ強化を図っています。またクラウドツールにも2段階認証制を導入している為、より強固なセキュリティが確立されており、テレワークスタイルを運用しています。

カ%多様なワークバランスとライフバランスを実現

テレワーク勤務を特色としたリクルート活動を行っており、子育てや介護、持病など様々な

事情を抱えた求職者からの応募が多く、全体の9割以上にも上ります。

しかし同社のテレワークとフレックスタイム制において業務には支障なく就業することが出来ており、それどころか産休・育休からの復職率は会社設立以来100%という数字を維持しています。

また、毎年実施している「働き方満足度アンケート」では実に80%超えの従業員が満足しているとの結果を得ています。


〇テレワーク導入事例 その3

同社でのテレワーク(平成27~令和2年):味の素株式会社 (2014年10月より導入開始)

東京都に本社を置く味の素株式会社は従業員3400人以上の規模でありながら、テレワークの利用者数は2900人以上(2018年3月時点)に上り、全社員の84%がテレワークを利用している実績があります。


出典:テレワーク総合ポータルサイト 総務省HPより

カ%どこでもオフィスの導入

こちらの企業では自宅や自社の事業所内のサテライトオフィス(11拠点)、全国にサテライトオフィス利用者の為に140拠点のサテライトオフィス会社と契約、また東京大阪2拠点の社宅内にも設置しており、積極的に従業員の人たちが利用しやすい環境設備を作ってきました。

スーパーフレックスタイム制(=出勤退社時間の固定をなくし、自分の都合に合わせた時間に働くことができる制度)も取り入れている同社では、午前中は在宅ワーク、午後から習い事に通い、そこからサテライトオフィス勤務へ戻るといった働き方や、朝夕は子どもと過ごし、それ以外の早朝や午後、夜間に働くというワークスタイルも実現可能になったそうです。



出典:味の素株式会社 導入事例 (テレワーク総合ポータルサイト・厚生労働省HP)

導入時は実施適用ルールが厳しく、(利用は月4回まで/1週間前までの事前申請/業務後の報告/電話による上司への業務の開始また終了報告等々)なかなかスムーズに運用できていなかったそうですが、2017年4月からルールを大幅に緩和(下記の図参照)し、その結果、全従業員の84%(利用者の月平均実施回数は約6回(2018年度))がテレワークを活用することが出来ました。




終わりに

いかがでしたか。今回は3社の実際のテレワーク事例を上げてお話しました。

政府による働き方改革や新型コロナウィルスの影響という時代の変化に伴い、企業もまた変化の中、様々な取り組みを思索し実施に踏み切っています。

とはいえ未だテレワークの導入に際してセキュリティ面の心配やコミュニケーションの懸念等がハードルとなり、導入が検討すらされない、また見送られているケースも多々あるかと思います。しかし、導入企業の実例や事例を学び、改革に突き進むことで開けてくる道もあるのではないでしょうか。

もしあなたがテレワークを迷われているなら、是非一度、厚生労働省のホームページ等で更に情報収集を行ってみてはどうでしょうか。